ヨーグルティアでR-1をタネに自作ヨーグルトを量産する

2022年4月14日

市販のヨーグルトを種に市販の牛乳をヨーグルト化してみる試み

ヨーグルトやいろんな発酵食品、いまどき流行の低温調理にも対応したヨーグルトメーカー「ヨーグルティア」にて。まずは一般的なヨーグルトの作成を試したいと思います。
試みといっても、ヨーグルティア付属のマニュアルに、普通に製法は載っています。というわけで、こちらは自分のための魔改造したヨーグルト量産のための試作メモとなります。

材料:牛乳、ヨーグルト、砂糖

(牛乳×きちんと殺菌 + 乳酸菌) × 適温 × 適切な時間 = おいしいヨーグルト

超おおざっぱに基本でいうとコレ。
賞味期限とか殺菌に気をつけないと腐ったりあぶないことになります。匂いじゃ区別つかなかったりするから危ないらしいよ…。

さて市販のプレーンヨーグルトをみても糖分が入っています。なんでやねん、って思ったら、牛乳にもともと入っている「乳糖」というのが、それ。

wikipediaさんによると普通牛乳でも「炭水化物:4.8g」入っているらしい

なお、乳酸菌は糖分を餌にして乳酸をはくらしい。この乳酸で酸性に傾いて、酸でたんぱく質が変性してかたまって… とかヨーグルトの原理はwikipediaとか詳しいサイトがおすすめですはい。

なんでわざわざ「砂糖」を入れてるの?

とてもごもっともな話。ここで振り返りたいのが「乳酸菌は糖を分餌にうんぬん」のところ。たっぷり餌(糖分)があれば乳酸菌が増えてくれるんでない?という発想自体はとっても短絡です。

分量:牛乳1000ML、ヨーグルト100g、砂糖30g

ヨーグルトはたぶん多いです

こんなに入れなくても乳酸菌はきちんと増えてくれるはずです(餌の砂糖も入れているし?)。
なにより、古いヨーグルトを持ち越しているわけなので、できれば(前の世代からもってきて)追加するヨーグルトは少ないほうがいいはずです。きっとそうです。40gくらいでもきちんとヨーグルトになったんですが、なんとなくオフィシャルのレシピどおり10:1で作っています。そろそろ悔い改めようと思います。

砂糖の分量に関して

「R-1 密造」、などのキーワードで検索した際に、R-1に絡む技術資料的なものなどをチラ見して、市販のR-1にも砂糖が添加されている・製品にも炭水化物がふえている(一般のヨーグルトよりも)、ということで、牛乳に対して3%の砂糖を追加しています。

乳酸菌は糖を食べて、ぷりぷりっと「別の糖」を出してくれるそうです。この糖が腸内細菌にいいとかなんとか話題もありますが、この製法でこの「別の糖」が作られているのか、どれだけの量なのかは、まったく不明です。

ただ、発酵させてから、砂糖をいれてねりねりして1日置いたものと、
砂糖をいれて発酵させてから、1日置いたもの、とでは、粘り具合や味わいもまるで違うので、きっと乳酸菌の妖精さんが砂糖を別のものにしてくれているんだと信じそうになります。実際は知りません。

温度と時間:43度、12時間

43度:多分、一般的には高め

温度が高いと、乳酸菌が元気になって、すっぱくなったり、分離したりする、などといわれています。高すぎると菌が死んでしまってアウチ!になるので、そこはそれ。

12時間:多分、一般的には長め

時間が長いと、乳酸菌が増殖する時間が長く、乳酸が多く生産され、乳酸が牛乳のたんぱく質に作用する時間も長くなるっぽいです。すっぱくなったり、分離したりする、などといわれています。

なお、オフィシャルは温度と時間:40度、7時間

いや、すっぱくなるのと、分離するのは、時間と温度のどちらによる作用なんだろうか。両方の相乗効果なんだろうか。
高温短時間と、低温長時間などの状態でテストしてみることで謎が解けるかもしれない。いまはやりません。

これを氷水に当てて速攻ひやし、冷蔵庫で1日ねかせると…酸味のある、しかし6%を超える糖質による甘味とバランスのとれたうまみ、トロッととろけるヨーグルト、ができあがり。

もちろん10度程度の冷えた牛乳をヨーグルティアにセットした場合と、40度程度に加温した牛乳で作り始めた場合とで、「ヨーグルティアに設定する時間」が異なってくるのは自明。
ちなみに保温能力はそこそこあるようだけれども、ヨーグルティアは加熱能力がそんなにあるわけではないようです。詳しくはオフィシャルの、中身の温度の変移をみるといいかもです。設定温度までなかなかあがりません。

まあ乳酸菌が死なない程度に、設定温度以下程度に、40度程度にぬくめてからヨーグルティアに放り込むようにすると、季節ごとの室温の影響やなんやを受けにくくていいとおもいます。
ぬるい牛乳は雑菌がわきまくるそうなので、きをつけてください。

(100度×40 + 10度×60) / 100 = 46度/1

4:6だとぎりぎり熱過ぎるかもしれないので、牛乳の1/3を沸騰させて、残りの2/3のパックに入ったままの殺菌状態の牛乳とまぜるとよさそうです。

これから試してみたいこと

種(乳酸菌)を元気にするためにスキムミルクを足して時間を長くして培養させるような記事を見かけた記憶。しかし乳酸菌が食べるのって糖なんじゃないのかとおもいつつ。

ただしあまり糖質が多いと乳酸菌が脱水で死んじゃうんじゃないかとかも思ってしまうわけで、さてどうしたものでしょう。砂糖の変わりにオリゴ糖でも足してみるべきでしょうか。

低脂肪乳では固まりにくい、という記事もちらほら見たきがします。糖を食べて乳酸をだして、乳酸がたんぱく質を固めるのだから、低脂肪でも関係ないんじゃ…とも思うんですが、脂肪が減った分、低脂肪乳には何が入っているんでしょうか。もしくは脂肪も(バターのように)形をつくる材料なので、それがないと形が定まらないということでしょうか。

しかしまあ、形がゆるくとも、乳酸発酵してたんぱく質に作用してくれているのなら、べつに固まってくれる必要はないんじゃなかろうか。
水切りヨーグルトにしてしまえば多分関係ないよね。よね。