RTX 3060 LHR は 24~26MH/s くらい?平均してみた

2022年4月8日

24MH/s 100W 240kH/J 程度におちつきそう

※LHR時の低効率をあわせて1日単位で見ると結局 100W設定では24MH/s あたりに落ち着いていました。通常設定では100W以下にすることができませんでした(グラボの設定で100W以下は指定できないようになっている模様)

3060はLHRという仕組みでマイニング効率が悪いと定評です

※個人的にやっているチューニングについては一番下に書いてあります。今回は【MSI GeForce RTX 3060 AERO ITX 12G OC グラフィックスボード VD7870】という製品で動作確認・設定の詰めを行いました。

RTX 3060 は出荷初期から「LHR」という仕組みが搭載されています。

GPUのコアとメモリのクロック・性能である程度のマイニング性能が決まりますし、推測もできます。ただし、2021年から導入されたLHR(ロー・ハッシュ・レート) が適応されているGPUは、製造元のnVIDIAさんによって強制的にマイニング性能を低下させられています。

⇒3060よりも上位機種の初期品で「非LHR」GPUはオークションなどで、新品のLHR品よりも高値で取引されているようです

3060 LHR の前提で設定、の前に 一般的な値のおさらい

ちなみにどれくらいのハッシュレートがでるんでしょうか。各サイト(amazonの質問コーナーも含む)を見てみたざっくりとした数値ですが下記になります。

46~47MH/s:420kH/J(非LHR)
26~33MH/s:230kH/J~300kH/J(推定)(LHR)

単純にハッシュレートが2/3かそれ以下になり、消費電力はさほど下がるわけではないので、発掘効率であるkH/Jも相応に悪化しています。

300kW/Jというと、なんとかチューニングして設定を向上させた手持ちの GTX 1060 6GB と同程度の効率です。最新世代なのにこれは悲しいですね…。

通常時:33MH/s = 330kH/J、LHRが走る(?)と 23MH/s = 240kH/J 程度に

調べていて値に開きがありすぎるなとは思っていたのですが、どうやら「常にLHRがきいていて常に低速になる」というわけではないようです。機嫌よくぐるぐる回っている途中でLHRの割込みがはいりしばらく速度が低下する、という感じでした。

使用マイナー:lolMiner、DaggerHashimoto にて

マイニングソフト。アルゴリズムは DaggerHashimoto を使用

複数のアルゴリズムに対応しているようですが、【DaggerHashimoto】を使用した際に一番スコアがよかったため、DaggerHashimoto – lolMiner の組み合わせでマイニングと調整を進めていきました。

ご機嫌なとき

ご機嫌な時。

調整(チューニング)した結果、33~34MH/sのマイニング力を100Wほどで発揮してくれるようになりました。たまたまスクショした上記画像は「瞬間最大風速」なので過度に期待しないでください💦

LHR 警察が来た!

LHR警察が来た!

ご機嫌さんでマイニングが進んでいると「mining lock」と刺激的なメッセージが。下から2行目、瞬間的にハッシュレートを0にされてしまっています。

LHR 適応時のご機嫌ななめなとき

ネットで見かけた最低値あたりが記録されました。不機嫌すぎる

低消費電力(100W目標)設定のため、ネットでいわれているLHR時の26MH/sにも届いていませんが、効率もふくめて同じような傾向といえるでしょうか。

NiceHash での表示

平均値ではなくその時の値のようですが、マイニングリグ側でも33MH/s程度に認識されている模様

マイニングプログラム側だけでなく、リグの管理をしてくれている NiceHash の個人ページでも33MH/sほどが記録されていました。

RTX 3060 LHR 高効率チューニング方法

MSI AFterburner を使用した場合で記載します。

念のためですが、メーカー設定以外で無理やり動かすので壊れるかもしれません。GPUの故障だけで済めばいいかもしれませんがPCごと再起不能になるかもしれません。基本的にはやらない方がいいことが下に書いてあります。参考にして実際にやる場合は、自己責任にてお願いします

すぐ上のNichHashでの表示でも出ていますが、温度を下げることを徹底しています。これはコアというよりはメモリを冷やす、という意味合いでやっています。なぜメモリを冷やすかというと…メモリをオーバークロックさせて動作させるからです💦

パワーリミットは最低
温度は64~65℃程度
パワーと温度は、温度設定を優先にする(さきに連動をOFFにして、温度計マークにする)
ファンスピードは独立させて、GPUをきっちり冷やす過剰気味に回し続ける
GPUクロックは-502(省電力化のため)
メモリクロックは+1000~(耐性をさぐりさぐりやってください。ギリギリ動いていて途中で落ちる、から10%ほど下げるというやりかたをしています。これでもメモリにはだいぶ負荷がかかっているはず)

結論のような

正直、マイニング目的のみで RTX 3060 はあまりいい選択には思えません。叩き出せるハッシュレートはGTX 1660 シリーズと大差はないようで、発掘効率も負けています。

普段はマイニングもするけれどもたまにゲームもやる、1660ではパワー不足なのでせめて3060くらいのパワーは欲しい。という欲張りさんにはぎりぎりおすすめできるかと思います。